nohohontanuki’s blog

たぬき 家を作る

日本の恥 と 和の心

先月の某日

友人宅でおしゃべりに時間がたつのを忘れ 深夜帰宅になってしまいました
土曜夜12時前の 京浜東北線

東京駅前後での 出来事です


この時間の東京近郊電車は 満員とまではいかないけど 結構混雑します
平日だと 飲んで帰る会社員半分 残り半分が残業組 その他もろもろって感じですが
土曜だったので 会社員の割合が少なくて
遊んで(飲んで)の帰りの人々が半分以上って感じでしたかね

ワタクシは 北上する京浜東北線に 横浜方面から乗ってきたので
ドア横の 長椅子の端っこに座って ウツラウツラしてました

と、突然
「おめー なにのうのうと座っていやがるんだよ!」

(へっ?)
キョロキョロすると 同じロングシートの 反対側 二番目に座るニイちゃんに
その前に立つ じいさんが 因縁つけてました

じいさん
「おめー 日本人じゃないな! さっさと国に帰りやがれ!!」 バシッ!!
じいさん、ニイちゃんの頭をはたく

ニイちゃん
「・・・」
黙って耐える

じいさん
「おめーみたいなのが のうのうと座っていいのかぁー?」 バシッ!!

当初何が起こったのか 判らなかった車内の乗客たちも
状況を理解し始め あまりの展開に 凍りつく車内

じいさんが次の一撃を加えようと 腕を振り上げたとき
キレたニイちゃんが じいちゃんを突き飛ばす

さすがの車内の乗客達も 双方を抑え どうどうとなだめる

ニイちゃん 引き続き座り スマホいじる

じいさん
「お前らみたいのは さっさと国に帰れ!」 バシッ!!
その他にも 差別的発言 ぞろぞろ

(あんのクソジジイ 黙らんかい!)
(国辱ものだわ

ふたたびキレたニイちゃん 座ったまま じいちゃんを 蹴飛ばし
立ち上がり じいちゃんを突き飛ばす
(あぁー じいちゃんに怪我させたら ニイちゃんが悪者になっちゃう・・・)
遠いけど、立ち上がろうか、と思った・・・


その時

吊革がほぼいっぱいになる程度の 混雑した車内を
スルスルスル~と 男性がすり抜けて行き

じいちゃんと ニイちゃんの間に 腕を延ばして抑えました
その間 無言



じいちゃんも だまり
ニイちゃんも 座り
ニイちゃんのお隣のヒトが ニイちゃんの落としたスマホを拾ってあげて
一時 治まるかに見えましたが

ふたたび じいちゃん バシッ!!
ニイちゃん 立ち上がる!

すると ニイちゃんの斜め前に立っていた男性
ふたたび無言で 両者の間に 腕を延ばし・・・

明らかに車内の空気が ニイちゃん寄りになってきたのを察したのか
じいちゃんは アキバで降りていきました



そばの席に居たら ワタシ 絶対口を出してしまったと思う
で じいちゃんと ケンカになっていたと 思う
半端な正義感から じいちゃんを やり込めずには 居られなかったと思う

あの会社員らしい男性を 若い女の子達は 「かっこいい~」と評してました
男性の行動は ワタシにはない発想です
抑えてくれた感謝 素早い対応に対する賞賛の思いはあっても 消化不良な思いもありました
私だったら じいちゃんに対する怒りを じいちゃんにぶつけていたと思う

すごく考えさせられました
例え 私がじいちゃんをやり込めることが出来たとして じいちゃんは反省するだろうか?
せいぜいが 私を逆恨みするくらいでしょう
自分が悪かったとは思わず 私に対する怒りを燃やすだけでしょう

会社員の男性のとった行動は 静かで だれも傷つけずに
コーフンした状況を 抑えたのですね
それによって もしかしたら じいちゃんも自分の行動を 静かに考える事ができたかもしれない
(酔っていたから 覚えてないかもしれないけど)

どうも私には 「目には目を」の懲罰意識があるみたいですね
だから男性の行動に 消化不良な思いを抱いてしまった
そこまで考えて 男性の行動を 素直に素晴らしいと思えるようになりました

男性の行動を 「かっこいい~」と評せた女の子達は 素直で素敵ですね

私は日本人でありながら、
身内の悪いことを「悪い」と言えない日本人が理解不能だったのですが
ちょっとだけ ちょっとだけ わかったような気がします 
(それがいいこととは、いまだに思えませんが)


何の非もなく 叩かれたニイちゃんに 何か声を掛けたかったけど 
私もアキバで降りたので 何も出来ませんでした
ごめんね