nohohontanuki’s blog

たぬき 家を作る

蕗(ふき)がいっぱい

晩ご飯を食べながら、たぬ母に蕗の話をしていたんです。

蕗の種類についてひとしきり話した後、
二人して、たぬ母の田舎のこわーい話を思い出したよ。
(怖いというよりグロいです。お墓・人骨・食べ物が一緒くたの話題はイヤという方は読まない方がいいです)






たぬ母は、昭和ヒトケタのヒトです。
戦前は巣鴨に住んでて、疎開を経験し小6で終戦
戦後は女学校を出るまで栃木に住んでいました。
だから、あまり栃木で育ったという感じはないんだ。

今、栃木の家は、叔父一家が住んでいます。
第三セクターの鉄道の終点から、更に車で30分。
正直、山の中ですな。

そのあたりでは、わりと最近まで土葬でした。
たぬきのおじいちゃんは中2の時亡くなったけど、土葬だったよ。




墓地はね、斜面の森にあって、薬師さんと呼ばれる祠の周りに墓が並んでたよ。
薬師さんの中には、葬儀の時にお棺を乗せて運ぶ御神輿みたいな物がしまってあったよ。

おじいちゃんの葬儀の時、お棺を埋める穴を掘ったら、骨壺が出てきたよ。東京で赤ちゃんの時亡くなったたぬ母のお姉さんなんだって。
墓地は狭いので少しずつ、ずらして穴を掘り、端まで行ったらまた元の場所を掘る。
だから、ご先祖様の骨にご対面。って事もあったらしい。

火葬に慣れた者には「どっひゃー」って話だけど。。。




その小さな墓地
春には綺麗なカタクリの花が沢山咲きました。
おじいちゃんの葬儀の時も綺麗に咲いてたよ。

更に、ふきのとうも沢山、た~くさん生えます。
だから初夏にもなれば、墓のまわりは蕗だらけ・・・




それがね、ある頃から、蕗がまとまって無くなる事が続いたらしいの。
別に誰の土地でもないし、採られて困るものじゃなし放置してたみたいだけど。

どうもね、土地の者じゃない輩が、大量に採取していたらしい。
森へ続く小道に車を横付けして、刈り取っていたんだ。

どんなに丸まると太って柔らかい蕗でも、ご先祖様を養分にしたかもしれないと思えば、土地者は食べることはしない。
しかも、家で食べきれる量じゃないんだよ。
佃煮にしたってね。

朝市とかで売っているんじゃないかと、ウワサしていたそうな。。。
あな、おそろしや。。。




現在は条例により土葬が禁じられたため、墓地も改修しました。
お骨も纏めてお祭りし、発掘したときに土地が荒れたため、斜面は護岸工事されました。
だから、カタクリも ふきのとうも 無くなってしまったんじゃないかな。



もう蕗盗人も出ないでしょう。












ところで。

私にとって、石蕗は食べ物じゃなかったのよねー
石蕗(ツワブキ)って、日当たりの悪い庭の影にひっそり生えてるってイメージ。
ツバキの様に葉っぱツヤツヤで、盆栽仕立てにしたりする物だよね?
それがけっこうな衝撃で、また色々調べちゃいました





調べた結果は、
蕗と名のつく物は食べれる物だけで、蕗・秋田蕗・石蕗・山蕗・野蕗・水蕗・螺湾蕗・大蕗・・・と沢山あるみたい。
何が何だか判らないほど沢山あるんだけど、どうも似たものを区別するために
地域で違う名前をつけたんじゃないかと・・・

たぬきの、勝手な解釈では
フキ    ふきのとう 関東辺りの野山に生える(山蕗・野蕗・水蕗ということも?)
アキタブキ ふきのとう 東北以北の野山に生える
               (畑で育てているのはこの栽培種、山蕗・野蕗・水蕗とも?)
ツワブキ  秋に黄花  比較的温暖な海沿い等に生える
               (園芸種と野生種がある。食べるのは野生種??)
ノブキ   秋に白花  食べられるか不明。。。フキとは種が違うらしい
イメージ 1  イメージ 2  イメージ 3
フキ                  ツワブキ                  ノブキ

多分、水蕗というのはフキ、もしくはアキタブキの事だろうと思います。
ツワブキに比べたら、確かに水っぽいからなぁ。
螺湾蕗(ラワンブキ)は日本一大きな蕗だそうですけど、これもアキタブキの変種と言われているようです。

ある人は、家の側に植えてあるのを「作り蕗」、山に生えているのを「山蕗」と呼び分けたり。
アクの強さとかスジの堅さとかが環境で違うみたいだけど、種としては同じかも。


どう呼ぶのが正しいとか、判りませんねぇ。
学術的には、はっきりしてるんでしょうけど
普段食べてるヒトたちが、こんなに色んな名前をごっちゃに使っているとは思わなんだよ。。。