nohohontanuki’s blog

たぬき 家を作る

~ホデイダ 2005年12月6日(火曜日)

イエメン到着翌日。
入国まで2日かかったので、日程3日目になっている。

朝食はアメリカンブレックファーストだが、多少のローカル食もあった。
名前は判らないが、豆と野菜の煮込み。
オクラが入っているのが、イエメン風かな?
糸引いてるんだよ(笑)。
香辛料が効いてはいるが、トマト味である。
トルコもそうだったが、イエメンもトマト味好きなんだねぇ(笑)
白チーズもトルコと同じでしょっぱい・・・地元のヒトは、これだけで食べたりするのかなぁ


昨日は4WDに4名/1台となっていたが、早速クレームが出た(笑)。
比較的高齢者の多いこのツアー。
 順番に席を替わるように言われても、体調が悪くなる人がでたら
 後部座席の真ん中には座らせられない。
 10日以上の過酷な旅なのだから、3名/1台にするべきだ!
という訳。
おりしも、他の日本のツアーで「ユーラシア旅行社」が3名/1台で同じホテルに泊まっていた。
添乗員さんは、前夜に日本の会社とFAXのやりとりをし、許可が出たという。
追加の2台を加えて、9台のキャラバンとなった。

この日は2号車。
カメラが趣味のおひとり参加のおじさんと、たぬき母子の組み合わせである。
これは添乗員さんが毎朝張り出す、乗車リストによって変更されていくのだ。
なるべく色んな人と一緒になるよう、配慮してくれている。
オツカレサンです。

ドライバーさんはナセルさん。
たぬきの片言英語によれば、
彼はニューヨークでタクシードライバーをしていたそうな。
しかも8年。当然、英語はたぬきより上である。
息子はアメリカに留学中で、弟はやはりアメリカに出稼ぎに行っているそうだ。
たぬきがあまり話さないのでボソリと「なんてシャイなんだ」と言うていた・・・
「英語がうまくないんだよーん」と言うと気をよくしたのか、
私たちが喜びそうなスポットに来ると車の速度をさげてくれるようになった。
基本的に気のいいおじさんたちである。


首都サナアから、紅海のホデイダまでが今日の日程。
サナアも海抜1600mはあるのだが、イエメン最高峰3766mを見ながら
きび・ひえ・カートの段々畑の山岳地帯を走る走る。。
イメージ 1
カートと言うのは、アラビア半島独特の嗜好品である。
東南アジアの「びんろう」の様な存在なのである。
元々は、午後の社交の場で水タバコとともに、
ゆったり楽しむものだったらしいが
近年、急激に一般にも広がったらしい。
かつてコーヒー畑だったところは、
ほとんどカート畑になったそうだ。
(イエメンはコーヒーの原産地なのだよ。
 モカコーヒーってやつね。)
お茶の葉の様な感じで、柔らかい葉の部分を噛む。
葉は飲み込まず口の中にため込んで、
次から次へと食べて(?)いくものだから
こぶとりじいさんみたいに、ほっぺがふくらんでいる。



途中いくつもの田舎町を通過した。
日本と同じで、路沿いはゴミだらけである。
でも古い都市には、ゴミ処理のシステムが確立していてキレイなのには感心する。
かつての日本もそうだった。
江戸では、生ゴミ屎尿もリサイクルしていた。
イエメンの古い都市でも、そういうシステムはあるのだが、ビニールゴミには対応できない。
いずこも同じ問題なんだなぁ・・・

イメージ 2
この写真は、走る車から必死に撮った一枚。
一般女性の写真を撮るのは至難の業なのだ。
イスラム諸国では、女性はスカーフをつけて髪を隠すが
ここイエメンでは、目しか出さない。
イスラム諸国のなかでも、かなり「きわもの」だ。
真っ黒くろすけなのだ。
田舎町のオバちゃんなので、結構ラフなスタイルだが顔はしっかり隠している。


イメージ 3
数回の写真ストップのあと、やっと本日の観光スポット「アル・ハジャラ」到着。

イメージ 4しかし、ここは2000m以上の高地。

高度障害でグロッキーの方が1名でた。

          **************               
なぜ、こんな山の上に町があるのかというと、かつては盗賊に襲われたから。
従って、城門はここだけしかない。
家々も1~2階は窓が無く、家畜や納屋になっていて3階以上に人が住んでいるらしい。
小さな町なので30分ほどで町を一周できる。
イメージ 5
右の写真は、学校帰りの女の子たち。
このくらいの年齢から、スカーフや体のラインを出さない服装になっていく。
学校も男女別になっているようだ。
どこでも観光客の来る町は、子どもたちが「写真撮って!」「ボールペンちょうだい!」とまとわりつく。
可愛いのだが、正直あまりに数が多いと疲れてくる。

アルハジャラ観光が終わって、下の町マナハのホテルで昼ご飯となった。
イメージ 6
ホテルでは歓迎のジャンビアダンスで迎えてくれた。
ジャンビアとは先の曲がった幅広の短剣で、イエメン男性はベルトの前に差している。
今でも、普段は洋装をしてても 正装となるとこのスタイルだ。
白い長い裾でスタンドカラーのシャツに、刺繍をしたベルト。
そしてジャンビア。

ダンスもことあるごとに踊っているらしい。
結婚式などの行事や、家族で集まったから・・・といっては踊るんだそうだ。
男性だけの踊りで、たぶん女性は女性でなにか楽しみがあるようだが・・・
見せてはくれなかった、残念。

昼ご飯のあと、たっぷりダンスを見せてくれたが
ここでもご多分に漏れず、観客を引っ張り出す。
高齢ツアーの宿命で、たぬきと添乗員さん(女性)が主にお相手。。
しっかしねぇー、ここ高地なんですよ。
運動不足のたぬきでなくても、キツイんです。
ダンスなんてもんじゃなく、全力疾走してるようなもので。。。

      シヌカトオモッタヨ・・・


ご飯のあとは、ひたすら山を下っていく。
道中、わずかに残るコーヒー畑や、マンゴー・バナナ・パパイヤなどの畑が見えてきて
急に南国!な風景になってくる。
水の涸れた河床には、地下に伏流水があって豊かな作物が取れるんだそうだ。
といっても、土地が岩だらけなので限界があるが。

海が近づいた頃、日没となった。
イメージ 7
今日はタージアウサンというホテル。
今回のツアーで一番設備が悪い、と言われていた処だ。
シャワーのみ、お湯は出ない。
寒くはないし、日なた水なので 風邪は引かなかった(笑)
それにしても、不思議なバスルームだった。
ウナギの寝床のように奥に細長く、手前から
 洗面台
 シャワー
 洋式便座・ビデ
と並んでいるんである。
シャワーカーテンも寸足らずで、洗面台との間にしかないから
トイレはびしょ濡れ・・・

こういうホテルに泊まるときは、濡れてもいいサンダルがあると便利だよー