nohohontanuki’s blog

たぬき 家を作る

みー

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みーは、2006年1月15日午後3時15分ごろ永眠しました。
享年21才
21才と10ヶ月ぐらいの命でした。。




みーと初めてあったのは、たぶん1993年頃。
我が家には先代猫チビ太が健在で、単なる近所の猫の一匹で。
彼女は裏のS家の飼い猫だったよ。

当時のS家では、3匹の室内猫がいて
先輩猫と上手につき合えなかったみーは家出をして、
隣の空き家の庭に居着き、外猫生活をしていたの。

S家は3階建ての2世帯住宅。
猫を飼っていた子ども世帯は3階だったの。
ごはんは出しておくとカラスが荒らすから、朝と夜の2回しか貰えなかった。
お腹をすかせていたとはいえ、きままな生活を楽しんでいたみたい。。
そんな彼女の一番の不幸は、
初めての子どもが出来たときに避妊手術をしてしまったこと、だったらしい。

強烈な人間不信だったんだ。




住処にしていた空き家が取り壊されてしまい、我が家の狭い庭先に出入りするように。
寒がりの彼女、冬には隣のT家のガス給湯器の上で凍えていたよ。
その給湯器は、ちょうど我が家の門の横にあったから、毎日眼があった。
でも、人間不信の彼女はぜったいに触らせなかった。
頭をなでようとしても怒るばかり。
火傷しそうなほど給湯器の煙突にお尻をくっつけていたの。
そんな姿に同情した父がエサを持って行っていたんだ。
最初はエサを目の前にしても、フーフーと威嚇して食べなかった。


でも、エサを食べるようになってからは、慣れるのが早かった。
なんとか家に上がり込もうと、隙を見ては窓や玄関から入り込む。
網戸くらい簡単に開けてしまう芸当を持っていたの。

隣に住む動物嫌いの従姉妹が一人で留守番の晩に、侵入事件を起こしたこともあったよ。
夜、帰宅した従姉妹の足下をすり抜け、家宅侵入をしたんだ。
侵入に気付かなかった従姉妹は、いざ寝ようと自分の部屋に行って、
閉めたはずの押入が10cmほど開いているのにきづいたの。
中には光る2つの目。。。
あまりの恐怖に、我が家へ助けを求めてきたよ。
父が行ってみると、そこには出るに出られなくなったみーが、困り果てた顔をしていたそう。
このときばかりは、大人しく抱かされて外に連れ出されたらしい。



そんなつき合いが2年ほど続いて、チビ太が7才の若さで亡くなった。
ノラの母猫から捨てられたチビ太は、体も弱かった。
ノラだった過去を覚えていたのか、犬のように忠実に言いつけを守る謙虚な子だった。

入り込みたくて、チビ太にケンカを売っていたみー。
避妊済みの雌猫みーを、チビ太は全く相手にしていなかった。
チビ太が居なくなって、堂々と上がり込んでくるようになった。




そしてS家には、帰らなくなってしまった・・・




数年前、S家のお母さんが
「あら、みーちゃん 元気?」
と声をかけたら、思いっきり威嚇された、と笑っていらしたそうだ。
通行人にお愛想をして、なでて貰うのが好きになっていた頃。
避妊の事、覚えていたのかな。。


最後まで、肩より下を触ると不機嫌だったけど
PCをいじる私の膝に乗ったり、
昼寝の父のお腹の上で一緒に昼寝をしたり
私の布団に入り込んだり・・・
昼の外猫ライフと 夜の家猫ライフを満喫し 天に召されました。


最後の日々
獣医さんに通院するときも、バックから頭を出して
興味津々に外の世界の眺めていたよ。
21才。
人間なら100才を越えても、好奇心旺盛で病気に負けない精神力を持っていたよ


本日、あのモフモフの素敵な毛皮も煙になって 空になりました。
私にとって、子どものようであり、親のようであり、なにより大切な友達だった みー
こんな文章を書いていると涙が止まらないけど
不思議と不在は感じない。
今でも そばでうつらうつらと居眠りをしているような気がするよ。